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ハンディ GPS 入門 (3)

使いこなしのヒント

GPS は人工衛星の電波を受信して位置を計算する

GPS は地球の周りを周回している GPS 衛星から送信されている電波を受信して位置を特定します。したがって電波の入らない建物の中や地下では位置を計測することができません。また樹林帯など、空がよく見えない場所でも精度があまり良くない場合があります。ちなみに GPS 衛星は非常に速い速度で動いているために、GPS 衛星の時間は地上よりもゆっくり進みます(特殊相対性理論)。また地上からかなりの高度を飛行しているため地球の引力が地上より弱く、その分時刻は速く進みます(一般相対性理論)。差し引き、衛星の時刻は地上より毎秒 100 億分の 4.45 秒だけ速く進むようです。したがって地上の時刻とはどんどんずれてくるのですが、このずれはあらかじめ考慮されていてるので(つまり GPS 衛星の時計は毎秒 100 億分の 4.45 秒遅く進むようになっている)GPS 衛星は常に地上の時刻を送信することができています。

初期計測、コールドスタートとウォームスタート

電源を入れてから緯度経度が分かるようになるまで時間がかかります(初期計測)。昔は初期計測は本当に時間がかかったのですが最近の機種はだいぶ速くなり初期計測は 30 秒から数分で終了するものがほとんどです。初めて位置を計測するときやしばらく電源をいれないでいた場合、あるいは電源をいれずに長距離を移動し電源を入れた場合、GPS 受信機は自分がどこにいるのかまったくわからないため、どの GPS 衛星がどの位置にあってどれが受信できるかも分かりません。このような状態からの計測をコールドスタートと言ったりします。コールドスタートは一般に時間がかかります。逆にある程度位置が分かっている場合や直前まで使用していた場合などは非常に初期計測が早くおわります。これをウォームスタートと言ったりします。最近の機種は前述の通りコールドスタートでも比較的早く初期計測が完了しますが、注意しなければならないのは、移動しながらだと、この初期計測が非常に遅くなる場合があるので注意が必要です。車などに乗っていて移動速度が速いと GPSの電波は受信できていても初期計測に完全に失敗する場合すらあります。ですので、登山口などについて準備体操をし、今から登ろうってときに電源を入れるのではなく、なるべく早めに電源を入れておく必要があります。

GPS は場所を送信したりしない

ときどき目にする誤解なのですが、GPS は現在位置を測定するためのシステムであるので、GPS 受信機の位置を第三者が離れた場所から知ることはできません。決して GPS 衛星に現在位置を送信したりはしません。単なる受信機です。位置を他の人などに知らせるには、あるいは第三者が GPS 受信機の位置を知るにはその受信機の位置の情報を携帯電話回線などを利用して外部に送信する必要があります。したがって携帯電話の電波が届かない場所では位置情報を送信することはできません。

GPS 時

GPS は衛星から時刻情報のずれで位置を特定しますので、当然ながら GPS 受信機側で現在の時刻を知ることができます。GPS 衛星の電波に含まれる時刻を GPS 時 (GPS time) と言いますが、前にも書いたとおり GPS 時には「うるう秒」が反映されないため、現在の時刻(世界協定時 UTC) と実はずれています。GPS 受信機によっては受信機側でこの差を計算してから表示するものもありますが、受信機の中のソフトウェア(ファームウェア)が古いと新しいうるう秒に対応できない可能性もあります。2012 年 4 月現在、GPS 時は UTC から 15 秒進んでおり、2012 年 7 月に 16 秒に広がります。

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ハンディ GPS を楽しむためのソフトウェア

ハンディ GPS は単体でも十分機能を楽しめますが、 一緒に使うとより楽しむことのできるソフトウェアを紹介します。

カシミール 3D

カシミール 3D は Windows XP/Vista などで動作する3D地図ナビゲータで、地図のブラウズから風景 CG の作成など、 多彩な機能を搭載したソフトウェアです。無料で使用することができます。 GPS を持っている登山家には定番中の定番のソフトウェアで、 このソフトウェアであらかじめルートを作成したり、 GPS のトラックログを表示したりすることが可能です。 国土地理院の地形図が付属している解説本がシリーズ出ており、 手軽に使い始めることが可能です。 純国産ソフトウェアですのでノウハウが豊富に蓄積しており、 常にユーザの要望をもとにバージョンアップしています。

Google Earth

Google Earth は Mac / Windows 両方で使える 3D デジタル地球儀ソフトウェアです。 ガーミンのハンディ GPS で保存した GPX 形式のトラックログを、 ドラッグ&ドロップで直接表示することが可能です。 全世界の情報を網羅していますので、 海外旅行に行った際のトラックログを表示したりするのに非常に便利です。 こちらも無料で利用することができます。より高度な機能が使える有料版もあります。
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ハンディ GPS を利用した遊び

ハンディ GPS とインターネットを活用した遊びがいくつか提案されており、 著者もジオキャッシングで遊んでいます。

ジオキャッシング (GeoCaching)

ジオキャッシングは ハンディ GPS とインターネットを利用した宝探しゲームです。 日本語の解説は imr さんのページが 非常に詳しいです。 お宝を隠す人と探す人に別れ(もちろん両方やってもいい)、まず、お宝を隠す人が 隠した場所の座標(緯度・経度)をジオキャッシングのウェブサイトに 登録します。座標の情報と共にお宝を探す際のヒントを登録したりできます。 次に探す側の人がその情報を手がかりにお宝を探します。見つかった場合も、 見つからなかった場合もウェブサイトに報告を書きます。世界中に愛好家がおり、 現時点(2007 年 8 月)で 44 万個以上のお宝が登録されています。 日本では英語の壁もあってかあまり盛んではないようですが、日本の愛好家・お宝の 数も確実に増えているようです。

ガーミン社のハンディ GPS 機にはジオキャッシングで遊ぶための機能があらかじめ ついており、GPS 機に登録したお宝の管理などができます。

GeoCaching Photo ジオキャッシングで発見したお宝です。お弁当箱程度の大きさの箱や、小さいものだと フィルムケースのものがおおいです。お宝が隠された位置は緯度・経度とも示されてますが、実際に 探すとなると周辺をくまなく探す必要がありますので意外と難しいです。一緒に映っている ぬいぐるみは著者がいつもジオキャッシングをする際に持ち歩いているもので、 発見した証拠として一緒に写真を撮っています。
GeoCaching Photo 箱の中にはたいていお宝の小物とメモ帳が入っています。メモ帳には発見した日時や名前、 メッセージなどを書き残します。このメモ帳のことをログブックと言ったりします。 いろんな国の人が書き込んでてみんなが同じように探したと思うとなかなか 感慨深いです。どんな人が見つけたかこれを見るだけでも楽しいです。 お宝はひとつとって、自分が持ってきたものをひとつ残すのがルールです。
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the Degree Confluence Project

the Degree Confluence Projectは世界中の 1 度単位の緯度・経度の各点の写真を集めることを目的としたウェブサイト。日本などの 先進各国はほぼ全ての点の写真が集まっていますが、途上国などはまだまだ未到達な 座標点が多く残っています。
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ハンディ GPS を紹介している他のウェブサイト

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